鎌倉の弁護士

結論から言うと、譲渡することができます。実際、鎌倉では結構たくさんの借地権が取引されています。

ただ、自分が持っている土地を第三者に売るのとは少し違うところがあります。それは何かというと、自分が持っている土地を売るのではなくて、あくまで地主が持っている「土地を利用することができる権利」を売るという点です。

そのため、「借地権」の売却にあたっては、土地の所有者である地主の承諾が必要となります。この点が自分が持っている土地を売るときには特に誰の承諾も必要が無いのとは異なります。

そして、地主から借地権の譲渡について承諾を得るには、地主に対して承諾料を支払うのが一般的です。この譲渡承諾料は借地権価格の１０％が相場と言われています。したがって、借地権価格が３０００万円の場合には３００万円くらいを地主に支払う必要があることになります。

また、地主が「借地権」の譲渡を承諾してくれないケースもあります。その場合には裁判所に申立をして、地主の承諾に代わる許可を裁判所にもらうことになります。この手続において裁判所に許可をもらうにあたっても、譲渡承諾料と同じくらいの金額を地主に支払うこととなります。

このように「借地権」には経済的価値があって、譲渡することができますので、遅れることなく地代を支払って「借地権」が無くならないようにすることが大切ですし、また、「借地権」が必要無くなった場合には、借地上の建物を解体して無償で地主に土地を返すのではなく、「借地権」を売却することを検討した方が良いといえます。